2026/09/07
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これまでさんざん
「高気密・高断熱住宅は性能がいい!」
とお伝えしてきました。
でも、そもそも、
「高気密」「高断熱」って、どういうこと?
と思われる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、まず「高気密」について、できるだけわかりやすくお話しします。
戸建住宅は、普通に建てても壁や天井、床、窓枠などに、どうしても小さなすき間ができてしまいます。
「すき間風を感じるほどではないから、うちは大丈夫」
と思われるかもしれません。
しかし、実際には目には見えず、普段はほとんど感じることのない小さなすき間が存在していることがあります。
この小さなすき間が、家の快適性に大きな影響を与えるのです。
例えば冬。
暖房をつけて、せっかく室内を暖めても、家にすき間があると、暖めた空気がそこから外へ逃げてしまいます。
すると、その分だけ冷たい外気が室内に入り込んできます。
その結果、
「暖房をつけているのに、なんだか足元が寒い……」
ということが起こります。
特に、冷たい空気は床付近にたまりやすいため、室内の上下で温度差が生まれやすくなります。
では、夏はどうでしょうか?
夏は冬とは逆です。
外から暑い空気が室内に入り込み、エアコンでせっかく冷やした空気が外へ逃げてしまいます。
その結果、
「エアコンをずっと動かしているのに、なかなか涼しくならない」
という状態になってしまいます。
つまり、すき間の多い家では、どれだけ暖房や冷房を頑張っても、外気の影響を受けやすくなってしまうのです。
そして当然、
すき間が多ければ多いほど、その影響は大きくなります。
そこで重要になるのが、
「気密性能」
です。
高気密住宅では、精度の高い建築部材や気密シート、気密テープなどを使い、家のすき間をできるだけ小さくしていきます。
外からの空気が入り込みにくく、室内の空気も逃げにくい。
そんな状態をつくることで、外気の影響を受けにくい住まいを目指します。
これが、
「高気密住宅」
です。
では、どのくらいすき間が少なければ「高気密」といえるのでしょうか?
ここで登場するのが、
「C値」
です。
C値とは、住宅にどれくらいのすき間があるのかを表す数値で、
「相当隙間面積」
とも呼ばれます。
計算式は、
C値 = 家全体のすき間面積(㎠) ÷ 床面積(㎡)
です。
簡単に言えば、
C値が小さいほど、家のすき間が少ない
ということです。
ここで、少し意外な話があります。
現在、国の住宅基準には、気密性能についての明確な基準がありません。
そのため、
「C値が○○以下なら高気密住宅」
という全国共通の明確な定義があるわけではありません。
一般的には、専門家の間でC値1.0㎠/㎡以下を一つの目安として、「高気密」と評価されることがあります。
ただし、本当に重要なのは、
「高気密と言っているかどうか」ではなく、実際にどれだけすき間が少ない家なのかを確認すること
です。
ここが、高気密住宅をつくるうえで非常に重要なポイントです。
「断熱性能」であれば、設計段階で計算によって性能を確認することができます。
ところが、
気密性能を表すC値は、図面を見ただけでは計算できません。
なぜなら、実際の現場でどれだけすき間なく施工できたかによって、結果が変わるからです。
だからこそ、
実際に建てた家を測定すること
が大切なのです。
では、実際にどのようにC値を測るのでしょうか?
家づくりの仕上げ段階で、
「気密測定」
という作業を行います。
専用の測定機器を使い、強力なファンによって家の中から外へ空気を排出します。
すると、室内の気圧が下がります。
その状態で、どのくらいの量の空気がすき間から入ってくるのかを機械で測定します。
その結果から、
「この家には、どれくらいのすき間があるのか?」
を数値化したものがC値です。

さらに大切なのは、
C値を測定して、数値を確認するだけでは終わらない
ということです。
もし目標としているC値に届かなければ、
「どこにすき間があるのか?」
を探します。
そして、見つかったすき間を埋めて、もう一度測定します。
必要であれば、さらにすき間を探して補修する。
こうした作業を繰り返しながら、目標とする気密性能に近づけていきます。
つまり、高気密住宅は、
「高気密にしたい」と思うだけでは実現できません。
設計だけでなく、
こうした一つひとつの積み重ねによって、はじめて高い気密性能が実現します。
ここまで読んでいただくと、
「高気密って、単にすき間が少ないだけじゃないんだ」
ということがおわかりいただけるのではないでしょうか。
すき間をできるだけなくすことで、外気の影響を受けにくくなり、冷暖房でつくった快適な室内環境を保ちやすくなります。
そして、それは、
冬の暖かさ
夏の涼しさ
省エネ性
結露の抑制
など、さまざまな住み心地につながっていきます。
だからこそ、私たちは高性能な住まいづくりにおいて、
「高気密」
をとても大切にしています。
ここまでが「高気密」のお話です。
では、もう一つのキーワード、
「高断熱」
とは、いったいどんな性能なのでしょうか?
高気密と高断熱は、どちらか一方だけでは十分ではありません。
「すき間をなくす」ことと、「外の暑さ・寒さを伝えにくくする」こと。
この2つが組み合わさってこそ、高性能な住まいが実現します。
次回は、もう一つの重要なポイントである
「高断熱とは何か?」
について、できるだけわかりやすくご紹介します。
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