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2016.04.01
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土壁

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改築始まりました。

今回、3世帯住宅に改築の工事です。解体前は、和室に床の間と床脇と広縁がありましたが、若い世代のリビングと寝室に改装します。天井、壁、床をすべて解体で躯体の柱だけを残します。

写真の壁が見えるでしょうか?左側が土壁です。本物の塗り壁です。この壁の中には細い竹が十字に組んであり網のようになっています。この網のような編んだ竹に粘土質の土をくっ付けていきます。少しずつ少しずつくっ付けて何度も何度も塗っていきます。この家も恐らく完成するまで1年以上は、かかっていると思います。私は、正直幾度も壊してはきたものの土壁の施工は、経験しておりませんので詳しいことはわかりませんが、これこそ自然素材の壁ですよね。昔の人は、土で壁を造ったり、屋根の瓦を土でくっ付けたりしてたんですね。吸放湿効果に優れた素晴らしい壁です。屋根は、茅葺でこれまた夏涼しく冬は、囲炉裏の煙を処理する屋根。しかし古き良き日本の家は、冬は、寒そうですね。そして合掌造り。大内宿にあるような家です。昔の人のすばらしい技術です。こういう家を見ていると本当の日本の建築であり日本の家屋だなあと感じます。

真壁と言って、柱がむき出しになる和室の造りが少なくなった今では、新建材を使用した合理的な工法が主流になってきました。私も昔の人間なので建築は、真壁造りが本当の家という考えが残っています。現実は、新築での真壁の造りは、もう何年もやっておりません。かといってそういう家を造りたいとは、思いません。現実に法的にも昔に家を再現するのは難しく途方もないコストもかかるので、実的ではないからです。屋根、壁、床下にしっかりと断熱をして温熱環境を整えた前提で、古民家風に見せる。これが現代の建築です。邪道のような気もしますが、これがスタンダードなのです。私たちがこれから手掛けるママンの家は、製材された四角の木材に傷を付け、古材に見せます。なんともノスタルジックな味のある感じになります。人の近くにある本物の木に魅せる加工を施し、目で楽しむ。店舗建築的な技法で、住宅に不向きに感じますがより愛着の深い建物になりそうです。ディズニーランドの風景を思い出していただくとあれらの表現は、アメリカの方の技術だそうです。それらを私らも学び、住宅に活かしていきたい。プロバンス風な建物や古民家風の家を表現する。これから故きを温ね新しきを知る家造りをしていきます。

 

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